スモール・イズ・プロフィタブル

スモール・イズ・プロフィタブル

次第に普及する風力発電、太陽電池など。分散型、小規模との利便性を金融経済と電力エンジニアリングによって解き明かす。

著者 エイモリー・B・ロビンス
ジャンル 一般図書
シリーズ エネルギー・環境関連教養書
出版年月日 2005/05/24
ISBN 9784879732941
判型・ページ数 B5・556ページ
定価 5,280円(本体4,800円+税)
在庫 品切れ・重版未定

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電力システムの到達点がここにある。電力システムの到達点がここにある。       

「・・・そこでは、発電が、遠隔地からユーザーの裏庭、地下室、屋根の上、車庫に続く私道にまで移動してくる。この変化は、活発な競争力をもち、弾力性に富み、収益性の高い、顧客にも地球にも負担の少ない電力事業分野が生まれてくることを約束している。かくして、ちょうど1世紀遅れで、トーマス・エジソンが最初に描いた分散型ビジョンが充足されることになるのだ」(本文より)         

原書は英国エコノミスト誌において、2002年のBook of the year
経済部門で優秀書3冊の中の1冊に選定されています。 

次第に普及しつつある風力発電、太陽電池、コージェネレーション、燃料電池、そして省エネルギーなどが、これまでの大規模発電に比べて高くつくというのは、既存の経済学の幻想ではないのか。分散型であること、規模が小さいことの利便性を金融経済と電力エンジニアリングによって解き明かす。エイモリー・B・ロビンスとロッキーマウンテン研究所、20年間の集大成。
第1部 需要とエネルギー源 Needs and Resources
Chapter 1 ターニングポイント
Chapter 2 たどってきた道-接続のパターン
2.1 分散型電力事業を推進する12の力
2.2 3種類の分散型エネルギー源メニュー
2.3 見えなくなった現実:幻となった規模の利益を追い求めて
2.4 断絶:1世紀続いた規模の動向が反転した
2.5 規模:適正規模とは何か
2.6 本書の原点
2.7 近接度:どれだけ家に近いか
2.8 コントロール:中央からか周辺からか
2.9 脆弱性:電力供給システムの脆さ
2.10 多様性:モノカルチャー vs エコシステム
2.11 ガバナンス:集中して固まるか,ばらばらになるか
2.12 過渡的段階:再生の力
Chapter 3 出発点-現行の電力システム
3.1 基本となる特性
3.2 既存発電設備の規模
3.3 既存発電所の運転コストと運転指令
3.4 目に見えない系統(グリッド)
Chapter 4 きめの細かい思考法
4.1 地域と時間で決まる恵みを探る
4.2 課題のあるところに恩恵がある
Chapter 5 不安定性が覆う世界
Chapter 6 警告と異論
6.1 コストとその配分
6.2 価値
6.3 リスク
6.4 異なった種類のエネルギー源間のシナジー効果
6.5 小さいほど速い
6.6 少なものが多数集まれば,大きなものを作り出せる
用語解説
背景知識1 化石燃料を使う汽力発電プラントは,設備ユニットの規模が大きくなると,信頼性が下がる


第2部 分散型エネルギー源のメリット Benefits of Distributed Resources
Chapter 1 はじめに
Chapter 2 システムプランニング
2.1 多様なタイムスケール,多様な不確実性
2.2 モジュール方式と短いリードタイムの評価
2.3 燃料価格変動リスクの回避
2.4 オーバーヘッドコストの削減
2.5 エネルギー源ポートフォリオの計画
2.6 燃料の多様化
2.7 負荷増大に備えた保険
2.8 負荷の形状にマッチングさせる
2.9 分散型発電機の信頼性
2.10 自然エネルギー発電機の許容できる普及率
2.11 最も重要な買い物は時間
Chapter 3 建設と運転
3.1 発電
3.2 系統(グリッド)
3.3 系統と関係のない運用のメリット
Chapter 4 その他の価値の源泉
4.1 顧客価値と市場への配慮
4.2 DSM(デマンドサイド・マネジメント)の組込み
4.3 地域にある燃料
4.4 熱を取り込む
4.5 副産物の組入れ
4.6 構造的統合
4.7 インフラストラクチャーの代替
4.8 土地利用との一体化,土地の価値,日陰
4.9 不必要になる補助金
4.10 金額で表せない価値の測り方
用語解説
手引き2-1 運用時の変動
手引き2-2 オプション理論
手引き2-3 決定分析
手引き2-4 電力会社の会計と金融コスト評価の比較
手引き2-5 財務リスク
手引き2-6 リスクの価値評価
手引き2-7 系統損失(グリッドロス)
手引き2-8 力率
背景知識2 経験的燃料価格の変動性評価-アワーバック理論を検証する
背景知識3 税,会計,金融市場のひずみ
背景知識4 柔軟性の由来
背景知識5 996年における米国の電力送達コストはいくらか
背景知識6 配電系統で停電を抑制する分散型エネルギー源の能力の限界
背景知識7 分散型エネルギー源にみられる特殊な系統連系問題



第3部 行動への呼びかけ 分散型発電のための政策提言と市場における意味
A Call to Action: Policy Recommendations and Market Implications for Distributed Generation
Chapter 1 行動のための枠組み
Chapter 2 政策ゴールと目的
2.1 概括
2.2 米国のエネルギー政策のゴールと目的
2.3 分散型発電が直面している主要な障壁と問題
Chapter 3 政策の提言
3.1 概観
3.2 目的達成のために-効果的な政策手順の工夫
3.3 連邦規制当局への提言
3.4 州規制当局への提言
3.5 バランスのとれたポートフォリオ
Chapter 4 民間セクターにとっての意味
4.1 伝統的な規制のもとにある電力事業にとっての意味
4.2 構造再編を進めている州において再編が行われた電力事業にとっての意味
4.3 金融市場にとっての意味
4.4 公営電力にとっての意味
4.5 商工業顧客にとっての意味
4.6 不動産事業者にとっての意味
Chapter 5 分散型発電が市民一人一人の問題である理由

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